この所の連日の猛暑続きには本当に体にこたえます。鳥撮りの皆さんはどのようにこの暑さを乗り切っているのでしょうか?
この日の夜のニュースでは、京都で38度の最高気温を記録した他、東京をはじめとして各地で30度以上の猛暑を記録したことが伝えられました。普通ならばこの時期の高気圧は太平洋上にあるのに北上して日本を覆い、更にシベリア高気圧が南下し二つの高気圧が相俟って猛暑日の原因になっているらしい、と気象解説がありました。
とは言いながら雨が降りさえしなければ三日も家に籠っていられない、少々暑くても腕がムズムズしだして野鳥の写真を撮りたいと思ってしまうのが鳥撮りマンの心情でしょうか。
ともかく暑さを忘れて鳥を撮るためにはどこが良いか選んだのが、富士山の麓、北富士演習場でした。
ここは、最近の「野鳥情報」によればコムクドリやオオジシギが見られたと紹介されており、高原の涼しさを求めて更にこれらの鳥に会えるのを期待して北富士演習場の高原にやってきました。
北富士演習場は、通常は自衛隊の演習訓練に使われていますが、日曜日や祝日に限って入場が認められています。まあ場合によって日曜日でも訓練が行われることもあるようですが。
7月15日は、三連休の真ん中に当たるため家を少し早めに出て道志道から山中湖に入り、到着したのが6時過ぎです。朝露を受けてホオアカやノビタキが囀って出迎えてくれました。
難しかったカッコウも所々に大きく成長した杉や松の木に飛来し姿を見せてくれます。
カッコウの飛んでいる姿を見ていると一塊の鳥の群れが杉の木立に向かってきました。コムクドリです。四五羽の群れは見ていますが、ニ三十の群れは初めてです。この鳥は警戒心が強く、確認のために寄って行っただけで飛び去られてしまいました。
カッコウの飛んできた木立を探しているうちにごま塩の姿の鳥が幹にへばりついてきました。頭の天辺が赤色です。アカゲラです。カッコウぐらいの大きさでした。オオアカゲラのようです。オオアカゲラは、初見、初撮りでラッキーでした。
富士山の麓は、陽が出てくると見えない靄がたち、遠い被写体はピントが甘くなります。午後は解消されますので午後が良いのですが、鳥の出が悪くなるのが難点です。
コヨシキリは営巣中で抱卵しているのか、囀っている雄の姿は見えませんでした。
富士山の涼を求めた今回の撮影計画ですが、確かに木陰は涼しいのですが、日に当たれば暑さは同じです。炎天下の撮影は厳しく汗が噴出して、用意した3本のペットボトルの水はあっという間に空になりました。
暑さを防げるようなウェアなど効果的な熱中症対策はないものでしょうか。
飛んできて幹にへばり付く、オオアカゲラ。鶏冠が赤く胸周りから赤い。カッコウと同じくらいの大きさ。
唐松の枝に止まるコムクドリの群れ。高い木立を群れで移動している。
辺りを警戒するコヨシキリ。求愛の囀りはなかった。