寒い冬を迎える北の大地では、早くもタンチョウが優美な舞で愛を告白!!


 今年は、私たちの地元に絶滅危惧種のコウノトリが来襲して驚きましたが、同じように絶滅危惧種で国の特別天然記念物にもなっているタンチョウ(丹頂)を北の大地の釧路湿原まで遠征して撮影してきました。

 

 北海道には何回か行っていますので、タンチョウは見て知っていましたが鶴がいたと言う感覚で、改めて野鳥の観察に興味を持ち、タンチョウを見るのは初めてです。まして写真に収めるのも初めてです。

 

 タンチョウは、日本を象徴する鳥として折り鶴や千円札の図柄そして「鶴の恩返し」などの昔話にもなって親しまれています。ウィキペディアの解説を参考にすると、古くは奈良時代の書物にも「だづ、つる」と呼ばれ記録されていたそうです。また、江戸時代には荒川区周辺まで飛来していて10月から3月頃まで見られ、手厚く保護されていたようです。

 

 一時姿が見えなくなり絶滅したと思われていたタンチョウですが、数羽のタンチョウが生息しているのが確認され、阿寒町に住む山崎定次郎さんは餌が無くなる冬の時期に餌付けに成功した功労者で、渡りが必要なくなりそれ以来数が増えていったとのことです。

 

 釧路湿原は、JR釧網線(センモウセン)が釧路駅から網走まで通じており、湿原の様子を電車に乗って体験できる「ノロッコ号」が一日二回程度運行されており、10月最後の乗車を経験してきました。湿原では多くのタンチョウが雛を孵し子育てをしていますので、六月頃ですと雛を連れた親子のタンチョウが見れるようです。

 

 タンチョウは漢字で丹頂と表しますが、丹は赤いという意味だそうです。頭頂には羽毛がなく赤い皮膚が出ています。雑食で昆虫やエビ、カニの甲殻類、カタツムリ、タニシなどを食べるとのことです。

 

 10月に入った北の大地は、朝夕の冷え込みが強く本格的な紅葉シーズンを迎えています。訪ねた鶴居村も紅葉が進んでおりそれに合わせて鶴たちが集まってきており、収穫の終わった畑で餌を啄ばんでいました。

 

 タンチョウは、2月下旬頃から4月下旬までが産卵期(二個の卵を産む)、畑にやって来たタンチョウ達の中には早くもカップルが成立して優美な恋のダンスを披露してくれていました。

早くもカップルが成立して求愛のダンスを披露。

タンチョウは、家族単位で移動している。左端は、今年生まれた幼鳥。

収穫の終えた畑にやって来て餌を啄ばむ。

タンチョウの羽ばたきと飛翔。家族単位で飛翔している。

 

撮影場所;北海道阿寒郡鶴居村

撮影日時;2018.10.8、10.9