神の使い「ミコアイサ(巫女秋沙)」が、氷の張った公園で元気に小魚を探す。

 昨年訪ねたときは氷など張っていなかった栃木県真岡市の井頭公園(もおかし・いがしらこうえん)の池ですが、例年よりも寒いのか湖面の七割くらいが氷に覆われていました。氷はそれほど厚くはありませんが、カイツブリやミコアイサのように水中に潜って時折呼吸をしなければならない野鳥にとっては危険エリアになり、近付く水鳥はいません。

 

 井頭公園の池は大きく水鳥たちにとっては魅力の場所なのでしょう。冬に来る沢山の水鳥たちに混じって、ミコアイサ(巫女秋沙)のオスが二羽来てくれました。

 

 昨年、入り口付近の池にはオナガガモが沢山いましたが、今年はカルガモだけ氷の張らない場所に陣取り、ひしめき合っていました。ミコアイサ到着の情報を持っていなかったため自分で探すしかなく、カルガモとマガモと少数のコガモしか見当たらない状況に半ば諦めかけていました。が、神は見捨てませんでした、池の周りを3分の2を過ぎた頃に水から顔を出した白い水鳥発見、神の使い、ミコアイサです。

 

 ミコアイサのオスは、真っ白の体色が白い羽衣をまとった巫女の白装束に似ていることに由来すると言われ、目の周りが黒く縁どられパンダの目に似ていることから親しみを込めて「パンダガモ」とも呼ばれるそうです。また、後半のアイサの由来は、秋早く現れるカモと言うことからアキサ(秋沙)が転じてアイサになったと言うことです(☆)。

 

 ミコアイサの生態は、ユーラシア大陸亜寒帯のタイガで繁殖し、日本を含めてヨーロッパ、黒海、カスピ海、インド北部、中国東部に南下して越冬するとか。食性は、動物食傾向の強い雑食で植物の根や種子なども食べるようです(☆)。

 

 カモ類の中でも白に覆われた水鳥は珍しく、名前に巫女があることから何となく神々しさを感じます。しかし、パンダガモと呼ばれるように、目に愛嬌があり野鳥カメラマンには人気の水鳥です。

 

注)☆印は、ウェブ版ウィキペディアを一部引用及び参照しています。

二羽のミコアイサ(巫女秋沙)のオス。オス同士なのに大変仲良しで、一緒の行動をしていました。

撮影場所;栃木県真岡市井頭公園

撮影日時;2019.1.22