横須賀市の馬堀海岸に、今年も「ヒメウ(姫鵜)」が渡来中。

 水鳥を撮影に行くと決まってカワウ(川鵜)やウミウ(海鵜)に遭遇しますが、ヒメウ(姫鵜)に出会うことは滅多にありません。しかし、ここ横須賀市の馬堀海岸の海沿いでヒメウ(姫鵜)に出会うことが出来ます。

 

 京浜急行の馬堀海岸駅から浦賀方面をみて左側に降り、駅前の大きな道路をそのまま進めば海に到達します。海岸は砂浜はなく海岸沿いに遊歩道があり、遊歩道に沿って消波ブロックが作られています。

 

 ヒメウ(姫鵜)は、この遊歩道の終わりに近い消波ブロックの上で休んでいることが多いようです。鵜は、魚や蟹などの甲殻類を潜水して捕っていますが、泳いでいるうちに羽毛の油分が失われ水の弾きが悪くなりますので、カモなどと同じように時折乾かして油分を補給する必要がある訳です。テトラポッドの上で羽繕いをするウミウ達に混じって、少し小柄で青や紫の光沢があるヒメウを見ることが出来ます。

 

 ヒメウは、日本の他、アメリカ西部、カナダ西部、ロシア東部、ベーリング海、オホーツク海を含む太平洋北部に分布するそうです。夏季に南千島や北海道また本州北部で少数がそれぞれ繁殖し、冬季は本州東部以南、九州以北に南下するとのこと。鵜の中では一番小さい(全長73センチメートル)とのことです(☆)。

 

 ヒメウは、横須賀市の馬堀海岸の他、城ケ島の方でも確認されているようです(☆☆)。

 ヒメウ(姫鵜)と一緒に休んでいるのはウミウ(海鵜)ですが、カワウ(川鵜)とよく似ていて区別が良く分からない所です。ウェブで検索すると、クチバシの黄色の部分が口元に向かって三角の切り込みのあるのが「ウミウ(海鵜)」、それが無くて直角になっているのが「カワウ(川鵜)」とのことです。

 

注)☆印は、ウィキペディアのヒメウの解説を引用しています。☆☆は、三浦市の城ケ島に渡来するウミウとヒメウを参照 

 

撮影場所;神奈川県横須賀市馬堀海岸

撮影日時;2019.1.30

<ウミウとカワウの見分け方>

クチバシの黄色部部に着目して、合わせ目が三角の切り込みになるのが「ウミウ」左側、無くてほぼ直角に見えるのが「カワウ」右側になります。最近、カワウが増えて海にも進出しているので気を付けないと。