こんな標高のある山奥にも籠脱けの特定外来生物「ソウシチョウ(相思鳥)」が元気に飛び回り、繁殖か?

 ソウシチョウ(相思鳥)は、スズメくらいの大きさで、クチバシが赤く、身体全体が淡い鶯色に染まり口元から胸にかけては黄色と橙色の小鳥です。特に羽の部分が数本の矢の束の様に重なり、赤色と黄色の配色はこの小鳥をより美しく際立たせています。

 

 管理人がソウシチョウと出会ったのは、カワセミ以外の野鳥に興味を持つようになってから二年目くらいです。野鳥の図鑑を見ていてこんな綺麗な鳥がいるのかと色々調べると相模原市の道保川公園にいることが分かり、次の日早速撮影に出掛けました。当時は野鳥愛好家の間で餌付けされ、周回途中で立ち寄ったソウシチョウを夢中で撮ったことを覚えています。

 

 ソウシチョウは日本には元々いない小鳥で、その美しい鳴き声と姿・形が綺麗なことから愛玩鳥として飼っていたものが籠脱けして繁殖したものと言われています。因みに中国名は、クチバシの赤い相思鳥で、「紅嘴相思鳥」です。

 

 改めてウィキペディアからソウシチョウの解説を調べると、元々の分布はインド北部、ベトナム北部、ミャンマー北部だそうです。現在では日本やハワイで留鳥になっているとのこと。

 

 生態は、笹類の繁茂する標高1,000メートル以下の常緑広葉樹林に生息し、冬季は標高の低い地域に移動し、竹林や笹薮で過ごすとのこと。広葉樹林帯で熊笹の多い柳沢峠付近は、標高が高いのにコマドリやコルリだけでなくソウシチョウにも繁殖に適した環境なのかもしれません。

 

 餌付けのポイントには、餌を求めてソウシチョウの群れが何度も顔を見せてくれました。食性は貪欲で、自分よりも大きなクロジを追い払って餌を食べていました。さすがにゴジュウカラは子育ての真っ最中で、自分のテリトリーのようなふるまいをしており、ソウシチョウも遠慮していました。 

撮影場所;山梨県甲州市 柳沢峠付近林道

撮影日;2019.05.08