今年も河口湖フィールドセンターにやって来た夏鳥のクロツグミ(黒鶫)は二組が営巣の準備、近いため時には縄張り争いも。

 天候の安定しない日が続きましたが、今週は比較的涼しさも戻り過し易い日が続いています。今日は、先輩カメラマンのTさんと夏鳥が入れ替わるこの時期を狙って、久し振りに河口湖フィールドセンターを訪ねて見ました。

 

 富士河口湖フィールドセンターは、富士山の歴史や地質そして動植物の学習ができるようになっており、多くの小中学生たちが訪れています。富士山一帯の地質は砂礫層で構成されており、雨が降っても溜まることがありません。そこで野鳥達の命を守る取り組みとして、フィールドセンターでは森の一角に野鳥達の憩いの場として水を飲んだり水浴びができるように人口の沼が作られています。

 

 この沼には富士山周辺に生息する野鳥達がシーズンを通してやって来ますので、多くの珍しい野鳥を観察することが出来ます。沼への立ち入りは有料ですが、多くの野鳥観察家や一般の人達が利用して楽しんでいるようです。

 

 五月も中旬が過ぎ、フィールドセンターも多くの夏鳥たちが押し寄せています。沼地に立った時、最初に聞こえてきたのはキビタキの囀りです。平地では高い広葉樹の枝で鳴いているキビタキですが、ここフィールドセンターでは標高もあり広葉樹が低いため、キビタキの鳴いている場所は直ぐ見つけられます。

 

 クロツグミ(黒鶫)の鳴き声も聞こえてきます。キビタキの囀りは大変綺麗ですが、クロツグミも負けていません。太く張りのある美しい鳴き声を聞かせてくれます。

 クロツグミは五月の初め頃、越冬先の中国南部から日本の本州中部以北や中国長江流域にに渡って來るそうです。体長は22センチメートルでツグミの中では一番小さく、山地や丘陵地に生息し繁殖するようです。繁殖期には番になり縄張りを持つとのこと。また、渡りの時には小さな群れで移動するようです(☆)。

 

 フィールドセンターでは、二組の番が出来ているようで、近いため時に縄張り争いもしているようです。また、沼に通じる道路にはオガ屑が敷かれ、道路の境に切り取った杉の丸太が並べられているのですが、時折、オガ屑下のミミズを狙って、クロツグミ(黒鶫)が出没してくれました。警戒心の強い野鳥で容易に人前には顔を出してくれませんが、時々水浴びにもやって来るようです。

 

注)☆印の文章は、Web版ウィキペディアのクロツグミの解説を参照及び引用させて頂きました。

 

撮影場所;山梨県南都留郡富士河口湖町 河口湖フィールドセンター

撮影日;2019.5.17