夏鳥として森にやって来た「キビタキ(黄鶲)」は、広葉樹のブナの枝の上で雌へのラブソング。

 五月も中旬に差し掛かり、森の中は夏鳥たちの繁殖シーズンを前にそちらこちらで美しい囀りを響かせています。恋の相手に精一杯良く見せるために、オスたちは一番輝いて見えるときでしょう。

 

 先日訪れた、山梨県富士河口湖町の河口湖フィールドセンターでは、森の中に夏鳥としてやって来たキビタキ(黄鶲)が、広葉樹のブナの枝の上で、遠くにいるメスにも届くように大きく口をあけ、喉を震わせながら囀っていました。

 

 野鳥の殆どはメスよりもオスの方が美しいのですが、特に撮影していて感じることは、メスへの求愛で示すラブソングを囀るときほど、姿・形がひときわ美しく輝いて見えるときはないでしょう。

 

 名前のとおり黄色と黒の美しいキビタキですが、夏鳥としてどこからやって来るのかウィキペディアを調べると、越冬先のフィリピンやボルネオ島などの東南アジアから渡ってきて、夏季は日本列島の全土と近隣、そしてサハリンや中国の一部地域で繁殖が行われているとのことです(☆)。

 

 食性は、昆虫類や節足動物を食べ、地上での採餌の他、枝の上から空中捕獲もします。管理人は以前、囀りを止めないで近くに寄って来た蜂を器用に空中で捕獲している状況を観察したことがあります。

 

注)☆印の文章は、Web版ウィキペディアを参照し、一部引用しています。

撮影場所;山梨県南都留郡富士河口湖町

撮影日;2019.5.17