ササゴイ(笹五位)が瞬発で魅せる一瞬の捕り物!!忍法同化の術「岩石」、忍耐と辛抱が待ち伏せ漁の極意。

 「ササゴイ(笹五位)」は、日本の場合、本州、四国、九州に夏鳥として飛来してきますが、冬季は九州以南に渡って越冬するとのこと。世界的にはアフリカ大陸、南北アメリカ大陸、ユーラシア大陸の南部と東部、インドネシア、オーストラリア、パプアニューギニア、フィリピン、マダガスカル等に分布しているとのことです(☆)。

 

 生態は、河川、湖、池沼、湿原、水田などで生息し、単独またはペアで行動し、主に夕方活動する。食性は動物食で魚類や両生類、甲殻類を食べ、獲物は、身を潜めて待ち伏せして捕るとのことです(☆)。

 

 ササゴイは、管理人の地元、神奈川県でも県西側の金目川で見られるようですが、婚姻色のオイカワが比較的多い、狭山市の入間川を昨年に続いて訪ねました。例年ですと水量が減る時期なのですが、連日の雨で水量が増して流れも急です。着いた時、三人くらいのカメラマンがいましたが、お目当てのササゴイは草むらに入って休んでいるとのことでした。そのうち私を含めて三人が加わるや、休んでいたササゴイが急に目の前に飛んできて、消波ブロックの上に止まりました。

 

 川の流れが急なので、ササゴイは川には入らずブロックの上から身を低くして魚影を探索しています。見つければ、首を一瞬に伸ばして捕ろうとの魂胆でしょう。今回の待ち伏せ漁、暫く身構えて魚影を待ったのですが、さすがにこの急な流れ、魚を見つけられず諦めたようでした。

 

 魚を捕らえるときのササゴイは、水量の少ない場所を狩場に選んでいます。川に入って身を低くし、水面を動く魚影をひたすら探索するのです。この時、微動だにせず岩の如く同化して魚を待ちます。ササゴイの頭にトンボが止まっても振り払わない程の集中力です。

 

 魚の背びれが見えるや、一瞬に首が獲物目掛けて飛んでいき、ササゴイの狩りが終わります。正に電光石火、一瞬の出来事です。私たちの目ては何が起こったのか分かりません。水しぶきが立った後、ササゴイが魚を咥えているのを見て、狩りの成功を確認する、そんな感じなのです。

 

 この時期はササゴイの雛が誕生しており、雛に与える食べ物のために狩りが多くなります。夕方活動するササゴイですが、日中でも子供のために身をさらしてせっせと獲物を運んで行くのです。

 

注)☆印は、Web版ウィキペディアのササゴイの解説を参照・引用しています。

撮影場所;埼玉県狭山市広瀬 入間川

撮影日;2019.7.11

ササゴイ(笹五位)の待ち伏せ漁(2018年の撮影から)

撮影場所;埼玉県狭山市広瀬 入間川

撮影日;2018.7.24