北極に近い、シベリアや北アメリカ北部から渡ってきた、珍鳥の「コオバシギ(小尾羽鴫)」が平塚の海岸に立ち寄り中。

 先日9日、千葉県に上陸した台風15号は、突風や大雨により電柱が倒壊するなどして大規模な停電被害を及ぼしました。被害の範囲が広く、発生後3日経った現在も総力戦で電気の復旧が行われています。余り歓迎がされない台風ですが、強い風は、渡り途中の野鳥を足止めし、時々、珍しい野鳥の立ち寄りをもたらしてくれます。

 

 平塚の海岸には、珍鳥の「コオバシギ(小尾羽鴫)」が渡りの途中で立ち寄ってくれました。コオバシギは、夏季にシベリア北部、北アメリカ北部及びグリーンランドで繁殖し、冬季は西ヨーロッパ、アフリカ、中南米、インドネシア、オーストラリア、ニュージーランドに渡り越冬するとのことです(☆)。日本では、旅鳥として春と秋に渡りの時期に渡来しますが、数は少ないとのことです(☆)。地元の写真家の話では、この地域に入ったのは初めてではないかと話されていました。

 

 体長は、約24センチメートル、夏羽は頭部から腹まで赤褐色で背中は濃い茶褐色、冬羽は体の上面が灰褐色です。雌雄同色で、到着している個体は冬羽です。食性は動物食で甲殻類、ゴカイ、昆虫類を食すとのことです(☆)。

 

 キョウジョシギなど他のシギ類と一緒に、消波ブロックに乗り、脇目も振らず採餌をしていました。しっかり栄養を補給して元気に旅立って欲しいと願っています。

 

注) ☆印は、Web版ウィキペディアのコオバシギの解説を参照・引用させていただきました。

撮影場所;神奈川県 平塚海岸

撮影日;2019.9.12