平塚市の田圃に珍しい「ツバメチドリ(燕千鳥)」が四羽飛来。稲刈りが終わった田圃の藁の上で休息。

 今年は、渡りのシギチ情報の乏しい年でしたが、9月の後半になって鳥仲間のAさんから平塚の田圃に「ツバメチドリ(燕千鳥)」が入ったとの情報を頂きました。管理人は野鳥の観察を始めて五年目に入りますが、ツバメチドリ(燕千鳥)は初めての野鳥です。

 

 既に撮影された方のツバメチドリの評価は、春に夏羽として飛来する時が特に美しいと高評価でした。喉が淡横色の羽毛で覆われ、目元から胸部にかけ淡黄色を縁取るように黒い筋模様が入り、クチバシの基部が赤い色をしているとのこと。今回観察した渡り途中のツバメチドリは、冬羽ですので地味な色彩でした。野鳥は繁殖前が、雌に綺麗な姿を見せたいと美しい色に染まるものと思われます。

 

 ツバメチドリは、4月から7月の夏季に中華人民共和国東部、ロシア南東部及びヒマラヤ山脈で繁殖し、冬季は東南アジアやオーストラリア北部に南下して越冬するとのことです。局所的に例えば西日本の一部では繁殖例も見られているそうです(☆)。日本には稀に旅鳥として春と秋に飛来してくるようです。

 

 全長が23~26.5センチメートルで尾羽が長く、燕のようにV字状になっており、和名の由来になっているとか。藁の上で寛いでいたツバメチドリ達ですが、突然飛び上がり辺りを旋回始めました。飛んでいる様子は燕そのものでした。ただ燕よりも大きいので飛翔する姿を捉えることができました。これは、飛翔しながら採餌行動をしていたのかも知れません。

 

 ツバメチドリは、海岸や干潟、河川、草原などに生息し、動物食で昆虫などを食べ、燕と同じように飛行しながら口を大きく開けて獲物を捕食するとのことです。日本では稀にしか飛来していませんでしたが、最近、繁殖例が増加傾向にあるそうです。要因として、営巣に適した環境が増えたからではないかと見られています。環境省のレッドリストでは、絶滅危惧種Ⅱ類に指定されています(☆)。管理人も来年は、春に飛来する夏羽の美しいツバメチドリを見たいものです。

 

注) ☆印は、Webウィキペディアの「ツバメチドリ」の解説を参照・引用しています。

撮影場所;神奈川県平塚市

撮影日;2019.9.29