今年も元気に来てくれた冬鳥の「ジョウビタキ(尉鶲)」嬢、到着したばかりで勝手が分からないのか着地が定まらす。

 久し振りに遠出をして八王子市の長池公園を訪ねました。こちらの公園では自然環境保全と環境学習体験を重視し、公園の入り口近くの田圃では里山の体験学習や道路を隔てた自然館では環境学習ができるようになっており、多くの八王子市民の憩いの場になっています。

 

 こちらの公園には、入って直ぐの築池(ツキイケ)と少し歩いて奥まったところにある、この公園の名前の由来にもなっている長池(ナガイケ)があります。長池は、昔この地域を治めていた当主の娘で浄瑠璃姫と言うお嬢さんが身を投げた場所との由、池の手前に浄瑠璃姫の記念碑が建てられています。

 

 池を取り囲む鉄柵の前でカメラをセットし待っていると、森の奥の方から小さくですが、ヒッー・ヒッーと聞き覚えのある囀りがしてアザミを養生する竹の先端にウグイス色の小鳥が一羽止まってくれました。雌のジョウビタキです。管理人にとっては渡りの冬鳥第一号です。

 

 ジョウビタキは、チベットから中国東北部、沿海州、バイカル湖周辺で繁殖し、冬季には日本、中国南部、インドシナ半島に渡り越冬するとのことです。韓国は留鳥になっていて、日本には冬鳥として全国に渡来し、一部の地域では繁殖も確認されているそうです(☆)。平地から低山の開けた場所に生息し、昆虫類やクモ、冬にはピラカンサスの実など木の実も食べるようです(☆)。人にあまり怖がらないで寄ってくるため身近な鳥に感じますが、同じ仲間には排斥する傾向があり鏡に映った自分の姿にさえ猛攻撃を仕掛けるそうです(☆)。

 

 今回顔を出してくれたのは雌のジョウビタキでしたが、雄は顔と頭の部分から背中にかけて黒く、胸周りは焦げ茶色をしており精悍な顔立ちをしています。長池の周辺は雄のジョウビタキの縄張りでしたが、どうやら今年は雌のジョウビタキに支配されるのかも知れません。やって来たジョビ娘ちゃん、周辺の冷気に触れ寒さを感じたのか雪だるまのように丸くなり、止まる場所を探して転々としていました。

 

 この長池、鉄柵の中央に張り紙が掲示され、来月11月3日には池の水を全部抜く、掻い堀(カイボリ)作業を行うとのことです。前日の大雨で水量が増し、自然排水に加えてポンプ排水の工事が行われていました。渡来している水鳥たちは一時避難してまた戻ってきて欲しいものです。

 

注)   ☆印は、Web版ウィキペディア、ジョウビタキの解説を参照・一部引用しています。

撮影場所;東京都八王子市別所 長池公園

撮影日;2019.10.26