11月に入り、冬鳥たちが次々と到着。相模原の沈殿池には、ナポレオンハットで馴染みの「ヨシガモ(葦鴨)」が六羽、羽休めのため立ち寄り中。

 11月に入り、日中は暑いくらいですが朝夕は冷え込みが厳しく、日一日ごとに秋の深まりを感じるようになりました。鳥仲間の情報では各地に冬鳥たちが次々と到着しているようです。昨日から横浜市民の水がめになっている相模原沈殿池を訪ねました。

 

 この沈殿池は、横浜市民の飲み水を支える重要な池で警戒も厳しく、周囲は鉄柵とバリケードが張られた物々しい施設になっています。しかしながら所々に野鳥の観察ができる観察窓が作られており、この窓からは野鳥を撮影することが可能です。この粋な計らいには感謝しかありません。

 渡来中の冬鳥たちは、目的地に一気に行く訳ではなく途中立ち寄りながら羽を休め最終地に向かうと考えられます。この沈殿池はそうした水鳥たちが羽休めをする中継基地の役割をしており、これから次々と渡りの冬鳥たちが見られます。

 

 昨年のこの時期にヨシガモ(葦鴨)の飛来を確認しており、今年も来ていることを期待しながら訪ねて見ました。取水塔の周りにゴミ除けのエアーネットがあり、水鳥たちはこのネットの上で羽を休めているのです。カワウは相変わらず多いのですが、昨年ほどではなさそうです。マガモやコガモが多く、順番に見ていくとコガモの隣にお目当ての「ヨシガモ(葦鴨)」を発見!!

 

 ヨシガモは、中国北東部、モンゴル、ウスリー、シベリアで繁殖し、冬季は東南アジア、朝鮮半島、中国南部に南下して越冬するとのことです。日本には冬季に越冬のため冬鳥として飛来し、稀に北海道でも繁殖例があるとか(☆)。

 

 ヨシガモの頭は、陽の当たり方で緑色から焦げ茶に変わり、形がフランス軍兵士の帽子のように見えることからナポレオンハットと呼ばれ親しまれています。警戒心が強く人がいるとなかなか近づいてくれません。野鳥の会が公表する撮影月の推移は11月を皮切りに12月がピークとなっています。

 

 沈殿池は、私たち野鳥撮影家や一般市民に開放されていますが飲み水を扱う場所でもあり、一人一人が注意して施設に迷惑をかけないよう充分気を付けたいですね。当該施設の駐車場はありませんが、最寄りの神奈川県立相模原公園の駐車場から歩いても僅かです。

 

注)  ☆印は、Webウィキペディアのヨシガモの解説から一部引用しています。 

撮影場所;神奈川県相模原市南区 相模原沈殿池

撮影日;2019.11.5