伊勢原の田圃に、仲の良い夫婦者の「ケリ(鳧)」が、今年も元気にお目見え。

 野鳥は、生まれた場所とか親鳥若しくは仲間と一緒にやって来たとかしていると、その場所を記憶していて毎年訪れるようになるようです。越冬のためやって来る渡り鳥の場合、遠く離れた場所からでもピンポイントで同じ場所に到達できる能力は凄いものがあります。春先にいなくなった「ケリ(鳧)」の夫婦は、越冬のため再び伊勢原の田圃に舞い戻りました。

 

 ケリは、モンゴル、中国北東部、日本で繁殖し、春には東南アジア、中国南部に渡るものもいるそうです。日本は留鳥として中部地方及び関東地方を中心として近畿以北の本州に分布するそうです(☆)。神奈川県では準絶滅危惧種の指定を受けておりますが、管理人の個人的な感想としては年々個体数が減少傾向にあるような気がします。

 

 雌雄同色で、体長はタゲリよりも少し大きく約34センチメートルで、クチバシは短く黄色で先端は黒い。また、足は黄色で長く、目は赤褐色をしており黄色のアイリングがある(☆)。

 

 「ケリ」の名前の由来ですが、ケリッ、ケケッと甲高い鳴き声を出すことから、ケリと名付けられたとのこと(☆)。実は、この野鳥の撮影に当たって、この鳴き声のおかげでケリの存在が確認できました。まさに「ケリ」も鳴かずば分からなかった、です。

 

 この野鳥は、フレンドリーなタゲリに比較すると、大変警戒心の強い鳥です。ただ車は怖がらないので車の中からの撮影だとか、採餌ポイントがある程度決まっているので、周回コースを把握し、身を隠せるところを探して、待ち伏せ撮影が効果的なようです。

 

 日本の場合、ケリは留鳥とのことですが、今回確認している仲良し夫婦のケリは、夏季期間に当該地を離れた別の場所に渡っており、今回、再び冬鳥として戻ってきたものと考えています。

 

注) ☆印は、Web版ウィキペディアのケリの解説を参照し、引用しています。

撮影場所;神奈川県伊勢原市

撮影日;2019.11.11