日本には「マガン(真雁)」の8割から9割が飛来するという伊豆沼・内沼を訪ねました。伊豆沼・内沼は、宮城県の北部にあり栗原市と登米市に跨る低湿地で、冬季でも沼の水が凍らないこと等多くの水鳥が越冬できる環境から、1985年9月、日本では2番目にラムサール条約登録湿地に指定され、水鳥の生息地として国際的に認められました(注1)。
伊豆沼は、東北新幹線の停車駅としてくりこま高原駅から車で15分くらいのところにあり、管理人は駅近くのレンタカーを予約して訪ねました。初めての場所ではありましたが、ブログからの情報をもとに計画を立て実行に移し、情報では、夕方、寝場所にしている沼への帰還と明け方の飛び立ちが素晴らしいと絶賛しており、宿泊場所は沼が見下ろせる栗原市直営の伊豆沼交流センターを利用しました。朝日の撮影ポイントまで近く、宿から2~3分で到着できます。
ガン類の中でもマガン(真雁)は、夏季にカナダ、アラスカ州、シベリア東部で繁殖し、冬季には、アメリカ、韓国、中国、日本、メキシコに南下して越冬するとのことです(注2)。マガンは初めてですが、体長は65~86cmということなので、マガモよりも一回り大きいと考えれば良さそうです。
伊豆沼・内沼にやって来るガンには、何種類か確認されていますが、一番多いのがマガン(真雁)、次がヒシクイ、カリガネやシジュウカラガンは数が少ないようです。熟知していれば別ですが、ハクガンとコクガンを除いて外見上は似たり寄ったりで全く見分けがつきません。今回の撮影ではヒシクイの群れに遭遇し、何とか二種類だけ制覇できラッキーでした。
トキの撮影でも同じでしたが、三脚を持ったり、歩いて近づいたりすると、気配を感じて一斉に飛び立ってしまいます。種類を判別する余裕はなく撮れれば御の字で、飛び去ることの方が多い最悪の撮影でした。怖がらせないため車の中から撮影するのですが、速度が出ていれば逃げないのに、緩めたり、付近に停車するだけで直ぐに飛び去ってしまうのです。運転役を決め徐行しながらの撮影が良かったかも知れません。いずれにしても一日や二日程度では撮影できない、難しい野鳥であることが良く分かりました。
注) ガン類総数は、公益財団法人宮城県伊豆沼・内沼環境保全財団の発表した、2019.11.7付の調査結果を参照。注1は、宮城県ホームページ及び環境省の発行する「国指定伊豆沼鳥獣保護区」のパンフレットから一部引用。注2は、Web版ウィキペディアのマガンの解説を参照し一部引用させていただきました。
撮影場所;宮城県栗原市、登米市 伊豆沼・内沼
撮影日;2019.11.14~15
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