昨年12月に訪れた際、例年、日の出三番瀬には湾を埋め尽くすほどの「スズガモ(鈴鴨)」が渡来して、冬の風物詩となっていました。しかし、昨年は相次ぐ台風の影響を受け、湾の中は土砂などの堆積物で荒らされ貝類が埋まるなどの被害が出たそうです。貝類は、スズガモの一番の食料。日の出三番瀬の鳥たちは近隣に緊急避難をしていたようです。
最近、やっと貝類が顔を出し始め近隣に疎開していたスズガモたちが徐々に戻って来ていると地元のカメラマンから教えて頂きました。スズガモは、オスが46センチ、メスは小さく43センチ、翼開長は74センチから80センチメートルです(☆)。オスは黒い頭で緑の光沢があり、陽の光で緑色に見えます。メスは全体に褐色をしていて、キンクロハジロのメスによく似ています。冠羽の無い方がスズガモになります。
潜水しながら好物の貝類を採り、貝殻付きで呑み込んでも消化してしまう強力な砂嚢を持っているということです。潜水能力が高く一分近く潜ることができ、アサリやハマグリなどの貝類を採餌します(☆)。一旦潜ると息継ぎの場所がとんでもないところから顔を出すことがあります。名前の由来は、飛ぶときの羽音が金属的な鈴の音に似ていることから付いたそうです。管理人が聞こえた感想は、残念ながら鈴の音のようには感じませんでした。
スズガモは、アメリカ大陸北部、ユーラシア大陸北部の寒い地域で繁殖し、冬季はヨーロッパ北部、カスピ海、中国東部、北アメリカ西部、東部に渡って越冬するとのことです。日本には冬鳥として亜種スズガモが東京湾などの海岸に渡来しており、海鴨の中では最も渡来数が多いとのことです(☆)。
渡来する地域は、内湾など波の静かな海に大群で生息しますが、少数が海に近い湖沼などにも来ています。この冬、管理人は海から離れた市川市の公園の池にスズガモのメスが一羽だけいるのを確認しています。
注) ☆印は、Webウィキペディアのスズガモの解説を参照し、一部引用させていただきました。
撮影場所;千葉県浦安市 日の出三番瀬
撮影日;2020.01.06
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