珍しいガンの撮影を目標に、再び宮城県の伊豆沼・内沼に。雪降る中でも真雁達は元気に採餌。念願の「シジュウカラガン(四十雀雁)」をゲット。

 昨年、2019年の11月、かねがね訪れたいと思っていた宮城県の伊豆沼・内沼に初めて行くことができました。行く前に調べた真雁などの総数は、栗原市の伊豆沼・内沼サンクチュアリーセンターの調査によれば11万羽あまりが渡来しているとのことでした。

 

 今回、他のブロガーが発信する伊豆沼のブログを拝見していて、伊豆沼の南岸にアオガンが見られたことや、伊豆沼北部にハクガンがいるという情報が掲載されており、雁の王道のカリガネと希少種のシジュウカラガンの撮影に再度挑戦を行ったものです。

 

 初めて行うガンの撮影は、ガンの種類や姿・形・特徴などを頭に叩き込み臨みましたが、実際の撮影現場では全く役に立ちませんでした。大きな躓きの一因は、11万羽もいるのだから楽勝、楽勝と気楽に考えていたのが大きな間違いでした。三脚を使ってじっくりと撮ろうか、などとんでもない話で、ガンの群れは用心深く近づいただけで逃げてしまうのです。

 

 前回、群れを見つけていざ撮ろうとすると逃げられて散々な目にあいましたが、管理人なりの鉄則を守りながら臨んだ結果、結構な距離まで近づくことができました。マガンの撮影は、ヤマセミのようにブラインド越しに撮ることはできず、こちらの行動はオープンで、見張り役を如何にごまかして近づけるかにかかっています。警戒線の距離は希少種ほど敏感で、長く取らないと逃げてしまいます。マガンやヒシクイは結構近づくことができました。

 

 今回の撮影では、前回撮れなかったハクガンなどの希少種を撮りたいと臨みましたが、何とか「シジュウカラガン(四十雀雁)」だけゲットすることができました。シジュウカラガンの生態と分布については、Webウィキペディアで紹介されていますが、千島列島中部の宇志知島からアリューシャン列島に至る広い範囲で繁殖し、大部分が北米大陸の西海岸に渡り、一部は東アジアで越冬するとのことです。

 

 念願の「シジュウカラガン(四十雀雁)」は、蕪栗沼周辺の田圃でマガンの群れと共に、僅か二羽だけでしたが撮影することができました。また管理人は撮影できませんでしたが、この二羽以外にも他の群れに混ざっているのを確認しています。前回、偶然に撮っていたヒシクイは、口の形と黄色の模様で区別がつくようになり、狙いどおりに色々な場所で撮ることができました。個体数が多いのかもしれません。

 

 今後、真雁の撮影に挑戦する初心撮影家さんに、管理人が失敗した轍を踏まないよう、試行錯誤で掴んだ撮影方法を記します。参考になれば幸いです。

①三脚を立てる撮影は極力回避する。三脚を怖がる。

②歩いて近づかない。人の姿が見えただけで逃げてしまう。

③群れで固まっていることが多く、双眼鏡等で予め目標地点を決め移動する。

④車である程度まで近づいて、車の中から撮影する。間合いは、一気にではなく徐々に気付かれないように詰める。

⑤地元の写真家やガン類の撮影に精通している写真家・ブロガーと懇意になり、概ねの撮影ポイントを把握する。

 

 ⑤番目は、色々なガン類を撮りたい方には特に重要で、この辺にいるという情報を持たないと無駄な動きをすることになります。冬鳥が都市公園に渡来していますが、昨年と同じ個体が来ていると言うことを見聞きしていると思います。彼らは同じ種類ごと何家族かの集合体で移動しており、優れたGPS機能を持ってお気に入りのポイントに出没することが多いようです。 

真雁と一緒の「シジュウカラガン(四十雀雁)」。上段2枚。下段2枚は、「ヒシクイ(菱喰)」。

撮影場所;宮城県大崎市 蕪栗沼周辺 及び 南方町

撮影日;2020.1.14~16