幼鳥に育っていた三羽の「カワセミ(川蝉)」たち。親に餌を貰うのに羽をばたつかせて甘えるしぐさの競い合い!!

 先月4月7日に発令されていたCOVID-19の緊急事態宣言は、5月25日に全面解除されやっと普通の生活に戻れそうです。ただ段階的な側面もあり、県外への移動自粛は来月の19日まで続くと言うことで、私たち鳥撮人にはまだ試練が続きそうです。外出自粛で訪れることの出来なかった公園の野鳥たち、何時の間にか雛から幼鳥へと確実に育っていました。

 

 13羽のカルガモの誕生した公園ではカワセミの雛が三羽誕生していたようで、何時の間にか幼鳥に育っていました。池の中心は中州になっていて、淵にはカワセミのための専用止まり木があり、一羽のカワセミの幼鳥はその上に止まって親からの餌を待っています。もう一羽は、止まり木に近い広葉樹木の枝の上にいました。残る一羽は、池に近い菖蒲園におり、菖蒲の名称を示す案内板の上に止まっていました。

 

 離れ離れで親を待つ三羽の幼鳥たちですが、巣立ち直前には三羽が並んで同じ枝に止まり、親からの給餌を待っていたことでしょう。観察していると幼鳥たちは、成長と共に確実に羽の力が付いており、餌を貰えなかった子供が親を追いかけて下流の中州まで飛んで行くのを確認しました。別の幼鳥は、まだまだ下手糞ですが、親鳥を真似て水の中にダイブをして小さなエビをゲットしていました。そのダイブは、獲物を目掛けて直線的ではなく円弧を描くように緩やかなものです。やはり水はまだ怖いのかも知れません。菖蒲の案内標識に止まっていた残る一羽はあまり動きを見せませんが、親が帰ってきたのを感知していち早く親のいる場所にきていました。

 

 親の帰りは、子供を観察していると直ぐ分かります。カワガラスの雛もそうでしたが、羽根をばたつかせ鳴いて存在を親に知らせるのです。止まり木の幼鳥が親の戻りをいち早く察知し、羽根をばたつかせて鳴き声を発します。お父さん親は中州の広葉樹木の枝に止まり、子供の幼鳥たちが来るのを待ちます。少し前までは子供たちがいる場所まで親が餌を運んでいたのに、成長するにつれ飛翔の練習と自分から餌を捕らせるために餌の量を段々少なくしているようです。

 

 三羽の幼鳥たち、まだ親から餌を貰いながらの生活は続きますが、もうしばらくすれば自分から餌を捕ることを学習して徐々にできるようになることでしょう。一人前になった時、三羽の幼鳥たちは生まれた場所から離れて別のテリトリーを探さなければなりません。古代ハスが咲く7月頃、幼鳥たちが蓮の花の上に乗って興じる様子を想像すると、一羽も欠けることなく元気に育って欲しいと願っています。

撮影場所;神奈川県綾瀬市  都市公園

撮影日;2020.5.27