「アオバト(緑鳩)」のメッカと言えば大磯の照ヶ崎海岸!!真夏日の海岸は海水浴客に占拠され、目指す岩礁には降りられず湘南平や高麗山まで緊急回避。

 今年は梅雨にもかかわらず、気圧の関係から大雨になり各地には甚大な被害をもたらしました。被害に合われた方に対しまして心よりお見舞い申します。長い梅雨も8月を迎えて関東地方には梅雨明け宣言が出されました。昨日は、巣立ちしたアンバズクの幼鳥を確認してから、アオバトで有名な大磯の照ヶ崎海岸を訪ねました。

 

 アオバトが舞い降りて塩分やミネラルを補給する岩礁は、残念ながら海水浴を楽しむ人たちに占拠され、アオバト達も何回か降りようと試みますが諦めて戻るグループが大半でした。人がいるのでハヤブサに襲われる心配は少ないのですが、絶対ではありませんからね。野生の世界では臆病でいることが長生きする秘訣かもしれません。

 

 「アオバト(緑鳩)」の分布や生態は、中国、台湾そして日本で、日本には本州、四国、九州で繁殖する留鳥で、北海道では6月初旬に飛来する夏鳥で秋になると本州に渡り越冬するとのことです(☆)。全長は33センチメートルで、名前のとおり全体がオリーブ色をしており、雄は頭から胸にかけて黄色、腰はクリーム色、肩から羽が暗赤色なのに対し、雌はこれらの色もオリーブ色とのことです(☆)。

 

 広葉樹林や針広混交林に住み、単独か10羽程度の群れを成して行動します。隠れる場所のない塩分補給の場合には、更に大きな群れでも行動しているようです。鳴き声は、「オーアーオ~」など最初耳にした時には誰かふざけているのかと思うくらい独特な声で鳴きます。植物食で果実や種子などを餌とするようです。

 

 アオバトは、通常森林で生活しており、大磯の照ヶ崎海岸では一年をとおして見られるアオバトの塩分補給行動ですが、通常は夏から秋にかけて海岸にくるとのことです。なお、海のない栃木県などではこうした行動はとらないそうです(☆)。大磯の照ヶ崎海岸は、アオバトが森の奥からやってくるのに途中の山々が湘南平まで連続しており、猛禽などの襲撃にもわずかな距離を交わせば山まで戻れるということを長い間に学習し、子々孫々伝えられたものなのでしょう。

 

注)    ☆印は、Webウィキペディアのアオバトの解説を参照し、一部引用させていただきました。

撮影場所;神奈川県大磯町 照ヶ崎海岸

撮影日;2020.8.2