渡り途中の「アオアシシギ(青足鷸)」が、少なくなった平塚市の休耕田に立ち寄り中。

 野鳥の観察に興味を持ち始めて5年になりますが、この時期は田んぼの休耕田にやって来る渡りの水鳥の観察が楽しみな季節になっています。しかしながら、農業政策の方針転換に伴い、年々田んぼの休耕田が減少しているようです。休耕田の減少で一番影響を受けるのが、渡り途中の水鳥たちかも知れません。

 

 そんな数少ない休耕田に、渡り途中の「アオアシシギ(青足鷸)」が羽休めで立ち寄ってくれました。休耕田の田んぼには用水路から取り入れた水が満々と張ってあり、一羽で立ち寄ったアオアシシギは、忙しなくクチバシを水に入れて水生昆虫をゲットしていました。

 

 管理人は先週、アオアシシギよりも一回り小さいコアオアシシギを観察したばかりですが、今回鳥仲間のAさんから情報を頂きアオアシシギの観察を行ったものです。「アオアシシギ(青足鷸)」は、チドリ目シギ科に分類され、和名の由来どおり足が青色を帯びていることから名付けられたものです。

 

 アオアシシギは、ユーラシア大陸北部で広く繁殖し、冬季にはアフリカ、インド、東南アジア、オーストラリアに渡って越冬するとのことです (☆)。日本には旅鳥として春と秋の二回、渡りの時に渡来し、沖縄県では少数が越冬する個体もいるとか(☆)。余談ですが、管理人は最近韓国版の「マザー、無償の愛」というドラマを見ており、主人公が鳥類の研究者でもあることから興味を持って視聴していました。このドラマの中には、アオアシシギの観察場面が出てきます。

 

 アオアシシギの大きさは、全長が32から35センチメートル、翼を広げると65センチメートルにもなり、サギのように足をそろえて飛翔します。コアオアシシギよりも一回りほど大きく、夏羽と冬羽があります。夏羽は頭の部分に黒い斑が多くなり、冬羽は胸にかけて白い部分が増えるとのことです。

 

 非繁殖期は、干潟、河口、水田、故障などに生息し、単独か小群を形成して行動します。繁殖期は、湿地や草原に生息するとのこと(☆)。食性は動物食で、昆虫流と類、両生類、甲殻類、小魚を捕食する。鳴き声は、「ピョピョピョ」「チョーチョーチョー」と鳴きながら飛翔します。国際自然保護連合(IUCN)は、レッドリストの軽度懸念に指定している。

 

 以前のブログでも休耕田の減少は、水鳥達の生息域を狭めることになり、何とか確保できないものか取り上げてきました。土地を一年程度休ませれは次の年には収穫量が大幅にアップすることは分かっていることです。例えば税の控除や奨励金の付与など国や自治体の取り得る施策はないものでしょうか。水鳥達が生活できる環境は、私たち人間の環境を向上させることにつながると思うのです。

 

注)   ☆印は、Webウィキペディアのアオアシシギの解説を参照し、一部引用させていただきました。

撮影場所;神奈川県平塚市 休耕田

撮影日;2020.8.29