高原で子育てしていた「ノビタキ(野鶲)」たち。子供も育ち、そろそろ南の国へと渡りの準備、栄養を付けて元気な旅立ちを !!

 今年のノビタキ(野鶲)の渡りは、他の方のブログを参考にすると9月の末頃から始まっているようです。夏鳥として長野県や山梨県など標高の高い高原にやって来ていたノビタキですが、秋を迎えた今、子育ても終わり子供たちも大きくなって、そろそろ南の国へ渡るために平地に降りてきています。

 

 ノビタキの繁殖場所は管理人の住居エリアでは富士山の麓などがあり、何度か訪ねていますが一大コロニーが作られています。繁殖場所は一か所に集中しますが、秋の渡りを見ていると決して集団で渡来しているとは考えられません。管理人のエリアで、ノビタキの途中立ち寄り先として五か所程度を確認していますが、集団になっていない、到着時期がそれぞれバラバラ、少数の群れで到着している、これらから推測すると少数の群れがいくつか集まり同じ行動をしているだけで決して大群にはなっていないようです。少数の群れは、おそらく家族単位だと思われ、群れに頼らずそれぞれ家族単位のリーダーがいて渡りを行っているようです。それぞれ野鳥の種類で渡りの方法が違うのですね。

 

 ノビタキは、ユーラシア大陸中部や西部で繁殖し、冬季は南方へ渡り越冬するとのこと、東南アジアやインド等では周年見ることができるそうです(☆)。日本では、夏鳥として本州中部以北に渡来し繁殖が行われ、管理人の住居エリアでは山梨県の富士山麓や長野県の美ケ原高原などが良く知られています。本州中部以南では春秋の渡りの時期に見られます(☆)。

 

 体長は13センチメートル、成鳥オスの夏羽は、頭部や喉、背中、尾羽が黒く、胸は橙色、腰は白く翼に白い斑点があり、精悍な顔つきです。メスの成鳥は、全身が褐色で目立たない色彩です。冬羽は、雌雄とも全身が橙黄色がかって目立たなくなります(☆)。オスとメスとの違いは、オスの頭部と喉元がやや黒褐色であることくらいです。

 

 ノビタキの繁殖場所は、本州では高原ですが北海道では草原で見られるとのことです。ノビタキは、秋の渡りの時期は平地に降りて来ますので高原に行かなくても見ることができます。オスは綺麗な橙色の胸になっていませんが、面影はあります。水が近くにある相模川流域の幾つかが渡り途中の立ち寄り先、女郎花の穂先に止まり、やおら垂直に飛び上がるやホバリングして採餌したり、獲物を目掛けて真っ逆さまになりながら捕食したりと飽きの来ない行動を見せてくれます。長逗留をしてくれ、毎年10月末頃まで確認できていましたが今年はどうでしょうか。

 

 ノビタキの立ち寄り先として相模川流域に何か所かポイントがあると記しました。管理人も今月に入りノビタキが入ったとの情報を得て、早速、相模原市でも愛川町に近い水田地帯を訪ねて見ましたが残念ながら空振りでした。今日は流域の下流に当たる「馬入ふれあい公園」に的を絞り訪ねて見ました。こちらの公園では園内の一面に百日草とコスモス畑があり、入園者を楽しませてくれています。またこの時期は、ノビタキがコスモス畑で採餌する写真を狙って野鳥写真家の間では人気のスポットになっています。管理人は訪ねる前にコスモス畑のことを先輩CMさんから、大雨で流されダメになったと聞き、コスノビは諦めていましたが、意外にコスモスは元気に花をつけ復活していました。通常だとコスモス畑には昆虫が多く、ノビタキはこちらに寄って来るのですが、訪ねた時は草刈りの終わった相模川の土手付近の高い草花の上に乗り、採餌行動をしていました。

 

注) ☆印は、Webウィキペディアのノビタキの解説を参照し、一部引用させていただきました。 

撮影場所;神奈川県平塚市 馬入ふれあい公園

撮影日;2020.10.5