二俣川こども自然公園は、野鳥の楽園!!冬の「シジュウカラ(四十雀)」が葦原で魅せる華麗なるアクロバット採餌。時折繰り出すH難度級、必殺妙技。

 二俣川のこども自然公園は、先月、水鳥のクビワキンクロが入り、野鳥写真家の間では大変な賑わいを見せました。本日は、かねて話題になっている柿の実・アオゲラやルリビタキを撮影に、先輩CMのTさんと一緒に当地を訪ねました。この公園は、大都会のど真ん中にも関わらず、名前のとおり自然を大切にして管理がされているのが良く分かります。

 

 こども自然公園は、大きな駐車場を完備し、相鉄線の二俣川駅や南万騎が原駅にも近く、徒歩でも来園できる便利の良さです。公園の駐車場や管理事務所には都会の趣を残しますが、大池を過ぎて一端足を踏み入れると都会の喧騒は全く無くなり、里山といった風情になります。そこには田んぼがあり、丘があり清水が流れる沢が見えてきます。

 

 沢の両側は雑木林になっており、たくさんの野鳥の囀りが聞こえて来ます。沢の水を飲みにたくさんの小鳥がやって来ているのです。沢の終りは沼地になって葦原になっていますが、葦の刈込はしておらず自然のままにされており、葦に巣食う子虫や枯れ草の種子を目当てに「シジュウカラ(四十雀)」や「ヤマガラ(山雀)」が行き交っているのが確認できます。この公園は、野鳥にとっての「都会のオアシス」、楽園の役割をしているのは間違いありません。

 

 この沢の葦原で、「シジュウカラ(四十雀)」を観察していて、葦に付く虫を皮を剥いで取り出し食べたり、枯草についている種子を食べる仕草が可愛くて癒されてしまい、何枚も写真を撮ってしまいました。野鳥のカメラマンたちにとって、シジュウカラは眼中にありませんが、よくよく見ると黒い帽子に白い胸と黒の蝶ネクタイと縦線、そしてオリーブ色の羽根が綺麗ですよね。どこに行っても見ることができるので軽視しがちですが、臆病な小鳥の先導役になりますし、野鳥観察家にはありがたい野鳥です。今回の写真は、鉄棒の内村航平の得意とする大車輪の演技をしているように見えませんか?  

 

 シジュウカラは、日本を含む東アジアやロシア極東にのみ分布し、日本には4つの亜種が留鳥として周年生息するとのことです(☆)。ユーラシア中部・西部や北アフリカにも近縁種がいるとのことです(☆)。画像を確認すると姿形がよく似ており、胸の色(黄色)に少し違いがあるようです。胸と言えば、オスとメスの違いは、この胸の黒色の縦線の太さが違うことで、オスは太く、細い方がメスになります。

 

 シジュウカラは、市街地の公園や庭などの平地から標高の低い山地や林、湿地まで幅広く生息しています。食性は雑食で果実、種子、昆虫やクモなど好き嫌いが無く何でも食べます。非繁殖期の秋季から冬季は数羽から10数羽の群れで行動するとのことです。和名の由来は、ジッジジッと鳴く声がシジュウと聞こえることからついたとか(☆)。シジュウカラの声量は大きく、遠くまで到達し、その鳴き声は、危険を知らせたり、仲間を呼んだり、餌のあることを知らせたりと20数種類の鳴き声があるそうです(☆)。

 

注) ☆印は、Webウィキペディアのシジュウカラの解説を参照し、一部引用させて頂きました。 

撮影場所;神奈川県横浜市旭区 こども自然公園

撮影日;2020.12.23