東南アジアから夏鳥として愛川町の八菅山に渡来した「ヤブサメ(藪雨)」。藪の中で「シッシッシ・・」と高い音は聞こえども姿を見せぬ幻の鳥。ついに確認!!

  新型コロナウィルス感染症の拡大は、ついに4月に入り感染性の著しい変異ウィルスが確認され、国は第4波の拡大を阻止するため、4月20日から緊急事態宣言に次ぐ「まん延防止等重点措置」を東京都や管理人が住む神奈川県等の首都圏に来月5月11日まで3週間の期限付きで適用され、重点的な感染防止を行うこととしています。

 

 もう一度原点に戻って、私たち一人一人ができる対策をそれぞれが実行して行く、その自覚を持って行動することが大事な気がします。新型コロナのことはともかく、野鳥の世界は確実に冬鳥と夏鳥の入れ替えがあり、今日訪ねた「愛川町いこいの森八菅」にも東南アジア方面から夏鳥の「ヤブサメ(藪雨)」が渡来しています。独特の「シッシッシッ・・・」と高い囀りが藪の中から聞こえて来ますが、どこにいるかは分かりません。野鳥の鳴き声は存在を知る重要な手掛かりになりますが、高齢者の場合、周波数の高い囀りが聞こえない人も出て来ます。

 

 「ヤブサメ(藪雨)」の分類は、スズメ目、ウグイス科に属し、その分布は、タイ、韓国、北朝鮮、中国、日本、ベトナム、ミャンマー、ラオス、ロシア東部などです。夏季は、中国北東部、朝鮮半島、日本などで繁殖し、冬季は、タイ、ベトナム、ミャンマーなど東南アジアの国々で越冬します(☆)。 大きさは、ミソサザイと同じくらいの大きさの10.5センチメートルで、ちょこまかと良く動き回ります。ウグイスとよく似ていて、全身は淡褐色の羽毛で覆われ、頭部は暗褐色、眼上部に眉状の斑紋(眉斑)、眼から後頭部まで筋状の斑紋かあり、過眼線は黒色をしています。また、尾羽は短く、雌雄同色です(☆)。

 

 「ヤブサメ(藪雨)」は、ウグイスよりも小さいですが、姿がよく似ています。森林や藪などに生息していて、人前には滅多に出て来ません。ウグイスもなかなか人前に顔を出しませんね。鳴き声は高い音で「シッシッシ・・」と鳴き、年齢や人によっては聞こえない周波数領域になります。「ヤブサメ(藪雨)」の由来は、藪の中にいて雨の降るような鳴き声からだという説が有力です。なお、馬に跨り、弓矢で的を射落とす「流鏑馬」がありますが、関係はありません。

 

 八菅山の「ヤブサメ(藪雨)」は到着したばかり、これから伴侶を得るのにオスの「ヤブサメ(藪雨)」は、出来うる限りの大きな鳴き声でメスにアピールします。カップルができてしまえば顔を見せることはありませんが、不安定なこの時期、顔を出すこともあるのですね。夕方遅く、藪の中を動く「ヤブサメ(藪雨)」を捕捉することができました。

 

注)    ☆印は、Webウィキペディアのヤブサメの解説を参照し、一部引用しています。

撮影場所;神奈川県愛甲郡愛川町 「いこいの森八菅」 八菅山

撮影日;2021.4.21