季節はそろそろ秋 ? 平塚の休耕田には、冬羽になった「セイタカシギ(背高鷸)」が二羽、先陣を切って羽休め。

 コロナ感染症の感染拡大に歯止めがかかりません。首都圏を中心に8月末まで出されていた緊急事態宣言は、9月中旬まで延長が決まりました。外出自粛は更に継続されることとなり、野鳥撮影も暫く自粛せざるを得ない状況が続いています。

コロナと豪雨災害との戦いを尻目に、野鳥たちの世界は暑い夏のピークから渡りのシーズンを迎えています。

 

 先日、鳥撮り仲間からメールが入り、平塚の休耕田に「セイタカシギ(背高鷸)」が立ち寄っているとの情報をもらい現地に向かいました。休耕田の奥に、冬羽になった二羽のセイタカシギが忙しそうに餌を啄んでいました。「セイタカシギ(背高鷸)」は、名前のとおり足が非常に長く背が高いのが特徴です。「セイタカシギ(背高鷸)」は、チドリ目、セイタカシギ科に分類された野鳥です。

 

 世界的には、ヨーロッパ、アフリカ、アジア南部を中心に広く分布しており、日本では旅鳥または留鳥になっています。国内で繁殖が確認されたのは、今から46年前1975年に愛知県の干拓地が最初とのことです(☆)。埋め立て地が増えた1978年以降、東京湾、伊勢湾、三河湾で繁殖が確認され、留鳥として定住するようになったとのことです(☆)。

 

 「セイタカシギ(背高鷸)」の体長は、約37センチメートル、翼を広げると約70センチメートルです。特徴の足の長さは付け根から25センチメートルになります(☆)。足は、赤または桃色で翼は灰色、首筋から腹部にかけて白色、クチバシは黒色で先端に行くほど細長になっています。夏羽と冬羽があり、夏羽は頭頂部から後頭部にかけて黒く、足は赤色です。今回立ち寄った個体は、頭頂部が白く、足はピンク色で冬羽になっていました。飛翔する時は、写真で示すように足をそろえ、真っすぐ伸ばして飛行します。

 

 食性は動物食で、長い足で水辺を歩いて獲物を探し、クチバシを水中に差し込み、昆虫、エビ、カニなどの甲殻類、小魚、ゴカイなどを捕食します。日本での繁殖期は4~6月で一回に4個の卵を産み、抱卵は雌雄共同で行います、抱卵期間は、26から27日です。営巣場所が水害を受けやすく、孵化率は大変低いようです(☆)。管理人は、木更津の蓮池で畦道の上で抱卵しているのを見たことがあります。最近の気象状況は、従来だったら小雨で済むのに大雨になることもあり、水没の可能性は高く繁殖の低下が懸念されます。

 

 外出自粛の中での野鳥撮影、厳しい面もありますが、家に閉じこもってばかりでは健康的でありません。適度に体を動かすのは必要です。手洗いやマスク着用、そして三密を避けるなど感染防止に十分配慮して行動することを心がけましょう。ブログの更新は久し振りでした。セイタカシギの撮影は心なしか多めにシャッターを切ってしまいました。

 

注)    ☆印は、Webウィキペディアのセイタカシぎの解説を参照し、一部引用させて頂きました。 

撮影場所;神奈川県平塚市 休耕田

撮影日;2021.8.19