平塚市の数少ない休耕田に旅鳥の「エリマキシギ(襟巻鷸)」が途中立ち寄り。お腹が空いているのか脇目も振らず採餌に夢中。

 オリンピックに続くパラリンピックは明日9月5日が最終日、1960年第一回目のイタリア・ローマ大会から始まり、一年延期の2020年東京大会は16回目に当たります。この東京大会では、沢山のワールドレコードやパラリンピックレコードが生まれ、そして塗り替えられました。ハードなトレーニング積んできた成果の賜物と敬意を表します。

 

 さて9月に入り、これまでの猛暑が嘘のように涼しい気候になってしまいました。8月の前半は鳥枯れが続きブログ記事を掲載するのが困難でしたが、8月の後半から休耕田にセイタカシギなどシギチ類の立ち寄りが見られ、ブログも更新できるようになりました。先月の終りに鳥仲間の知人から情報をもらい、平塚市の休耕田で「エリマキシギ(襟巻鷸)」を撮影することができましたので、早速、その「エリマキシギ(襟巻鷸)」について記事を掲載いたします。

 

 「エリマキシギ(襟巻鷸)」は、ユーラシア大陸の北部から北極圏にかける高緯度地域の湿地帯や牧草地で繁殖するとのことです。また、ロシア中部で繁殖する個体もいるようです(☆)。冬季は、地中海沿岸からアフリカ、インド、オーストラリア南部などに渡り越冬します(☆)。日本は、渡りの通過点になっており、旅鳥として春と秋の2回、少数が立ち寄り観察されています(☆)。管理人は野鳥の観察を始めて6年目になりますが、この時期になると殆ど毎年、平塚市の休耕田に立ち寄る「エリマキシギ(襟巻鷸)」を観察しています。渡り先は分かりませんが、オーストラリア方面へ向かうのでしょうか。冬羽根と夏羽根があり、春の渡りで襟巻が生えかけた夏羽根のオスを見られることもあるようですが、管理人は夏羽根をまだ見たことがありません。

 

 体長は、オスが約29センチメートル、メスはやや小さく22センチメートルです。他のシギと比べると首がやや長いのが特徴です(☆)。観察した「エリマキシギ(襟巻鷸)」も背の高い草に付いた昆虫などを首を伸ばしながら器用に回転して採餌していました。繁殖期のオスは首周りに襟巻が生え出し、これが「エリマキシギ(襟巻鷸)」の名前の由来になっています。この襟巻はメスへの求愛行動時に大きく広げ、他のオスと競い合いをします。また、体色は、褐色、黒、白など色々な模様に変身します。Webで「エリマキシギ(襟巻鷸)」の夏羽根の画像を確認すると、別の野鳥を見ているように大変身しているので驚かされます。

 

 繁殖期のオス達は、繁殖地のそれぞれ決まった場所で襟巻を広げ競い合い、メスに向けて求愛行動を示します。子育てはメスだけが行います(☆)。日本に渡来時は、干潟や休耕田で生息し、甲殻類やゴカイ、昆虫類を捕食します(☆)。越冬地に向かう「エリマキシギ(襟巻鷸)」は群れで行動するのかと思っておりましたが、単独の場合も多く、今年も一羽だけが立ち寄り、この個体は幼鳥とのことです。広い休耕田で、草についている昆虫や畦道のミミズなどを捕食していました。

 

注)  ☆印は、Webウィキペディアのエリマキシギを参照し、加筆及び一部引用させて頂きました。

撮影場所;神奈川県平塚市 休耕田

撮影日;2021.9.01