東京都北区荒川の土手で、珍しい「白変種のスズメ(雀)」が普通のスズメの群れに交じり、たった一羽でも存在感を発揮。

 偏西風に阻まれて、沖縄県の石垣島付近に停滞していた台風14号は、迷走して福岡県に上陸し、その後日本列島を横断しながら各地に甚大な被害をもたらしました。静岡県付近で温帯低気圧に変わりましたが、管理人の住む大和市でも市の中央を流れる引地川と市の境を流れる境川が、一時氾濫危険水位に達し騒然としたものでした。

 

 そんな人騒がせな台風でしたが、今日20日は朝から雲一つない爽やかな天気となりました。今日は、知人からの情報で、珍しい白い雀が、荒川土手の近くで撮れるので行って見たらよいと勧められ、朝一番の電車に乗り込み現地に向かいました。現地は、高台の頂上に災害時の備蓄倉庫としての建物があり、その周囲を高台の法面に沿うように桜の木が植えられているのです。問題の白い雀は、その桜の木に止まってくれるとのことです。周辺は荒川の土手が広がり、スズメたちは群れで自由に行動しており、桜の木は周回コースの一部になっているようです。

 

 管理人は、これまで野鳥のバンが黒色ではなく白化したアルビノバンを撮影したことがあります。白いスズメは、以前引地川の下流で撮影できるとの情報で出掛けたことがあり、今回は二度目のチャレンジです。知人の情報では、早い時間に見かけることが多いとのことで、現地には7時少し前に到着しました。駅から近いのが何よりでした。

 

 野鳥や動物の白化現象は二種類あるとのことです。その一つは白変種によるものです。これは色素の減少により体毛、羽毛、皮膚等が白化した動物の個体を指すものです。もう一つはアルビノで、これはメラニンにかかわる遺伝情報の欠損により白化したものです。二種類の見分け方は、瞳孔の色の違いにより見分けができるとされています。アルビノの瞳孔は赤く透けるのに対して白変種は瞳孔が黒いとされています(☆)。ホワイトライオンやホワイトタイガーの瞳孔は黒く、白変種と言うことができます。そして、問題の白い雀の瞳孔を拡大して確認すると、瞳孔は黒色をしており、白変種に分類されるようです。

 

 スズメの群れは、樹の枝に止まっても忙しく動き回っているので見過ごしがちですが、注意して見ると「白色」はかなり目立ちます。人工的な交配を続ければ白変種のスズメを増やすことは可能と考えられますが、自然界の中では発生頻度の少ない同士の出会いは少なく、やがて淘汰されていくのは間違いなさそうです。普通のスズメよりも全身を白い羽毛で覆った、綺麗な白化スズメ、仲良く普通のスズメたちと一緒に行動しているようですが、見ていると常に普通のスズメの後をついて行動しており、やや遠慮がちでした。実際、他のスズメが保護色で見つけにくいのに、白色は良く目立ち、簡単に探せてしまいます。何とか元気に過ごしてもらいたいと願っています。

 

注)  ☆印は、 Webから「白変種とアルビノの違い」雑学 Amura.Meを参照し、一部引用させてもらいました。

撮影場所;東京都北区 荒川土手

撮影日;2021.9.20

眼の瞳孔に注目!!  瞳孔は黒色をしているので、白変種と分類か ?