生き物の世界は毎日が戦い。川の中では鮎と「カワアイサ(川秋沙)」が壮絶な戦い。何と鮎の逃げた先が最悪、待ち伏せ漁をするコサギ君の懐に。コサギ君は思わぬ大物に大満足。

 生き物の世界では、「漁夫の利」を説明するようなドラマがしばしば起きています。

 

 川の中は毎日生き物たちの壮絶な戦いが。この川には沢山のアユや小魚が棲息していて、いつしか冬鳥のカワアイサが来るようになりました。

 

 水の中を覗き込んで泳いでいたカワアイサ君が突然反応。「見っけ~」大きな鮎発見です。けれども横から逃げられてしまったようです。

 「どこだ、どこだ」と探すカワアイサ君。実は、この時、待ち伏せ漁をしているコサギ君の目にロックオンされていたのです。

 

 大きく羽根を広げてバランスを取り、クチバシを素早く水の中に差し込みます。こんな好機、見逃さないのがコサギ君。クチバシには僅かながら鮎の尻尾を咥えて。

 

 水の中で、この状況を分からないカワアイサ君。探すのに夢中で必至になっています。

 

 「やった~。尻尾だけど捕まえたゾ。」コサギ君は暴れる鮎のなすがままに。落とすと困るので少し移動しようかなっと。

 

 気の毒なのは、カワアイサ君。まだ状況が呑み込めないで、逃げた鮎を追いかけています。

<カワアイサ>

 「イヤー、コサギ君。狩りが上手だね。」その鮎、実は僕が追いかけていた獲物なんだよ。僕が捕った訳じゃないけど、戦利の羽ばたきをやっちゃおうかな。

 

 カワアイサ君は、照れ隠しとコサギ君へのエールを兼ねて羽ばたきのプレゼントをしてあげました。

<コサギ> 

 やっと観念したかな ?   暴れなくなったので頂こうかな。

 

<カワアイサ>

 それにしても、僕が追いかけていた鮎なんだよ。少しは分けてくれても良さそうだけど。

<コサギ>

 「うふっ、残念だね~。食べちゃおっと。」

 

 

<カワアイサ>

  「僕が見つけた獲物なのに、薄情者めが。」

 

 「漁夫の利の出演者」

 〇カワアイサ

 〇鮎

 〇コサギ

撮影場所;神奈川県厚木市

撮影日;2022.1.24