県立座間谷戸山公園の伝説の丘入口の河津桜に一足早く春が満開。「メジロ(目白)」は、花の蜜が大好き、クチバシを黄色に染めて、「チー、チー」と小さく囀り素早く蜜を吸って花から花へ。

 中国北京では、4年に一度の平和の祭典である冬のパラリンピックが行われていますが、片やその隣ではウクライナとロシアで戦争が勃発しています。21世紀に入り戦争が起こるなど誰が予想したでしょうか。ロシアの一方的なウクライナへの侵攻は決して許されるものではありません。両国が、戦争終結に向けて話し合いに応じることを願うばかりです。

 

 昨日は久し振りに座間市にある県立座間谷戸山公園を訪ねました。この公園は小田急線の座間駅に近く、30ヘクタールと大きな公園にも関わらず5か所の入り口を有し、南側入り口を除いて大きな駐車場があって市民に利用しやすい公園になっています。この冬、この公園では人慣れしたトラツグミやルリビタキが近くに来て楽しませてくれました。先月の初めにやっと撮れたルリビタキですが、どうやらこの暖かさで山に戻ったようです。現地では何人かカメラマンが訪れ、しはらく待って見ましたが顔を出すことはなく、知り合いのカメラマンさんの話では、先週確認したが時期的に移動した可能性が高いとのことでした。今年の冬は寒波が続き寒い冬を過ごしましたが、天気予報では今週末から一気に暖かくなるとの予報が出ています。野鳥は季節の変動を俊敏に捉えており、冬鳥たちが去って夏鳥が到着するのも間もなくかも知れません。

 

 この公園の西側には本堂山という小高い山があり、公園マップの案内では「伝説の丘」と記されています。伝説と聞くと何の言い伝えか気になりますね。詳しくは座間市の教育委員会がWebで解説していますのでご覧いただければと思います。山の名前で分かるように伝説の丘には、お堂があったとのことです。1400年もの前に遡りますが、丘が激しく揺れ動き、恐らく大地震が起きたかこれを鎮めるために周辺の村人がお堂を建て、僧を呼んでお経を唱えてもらったとのことです。その後、このお堂に立ち寄った行基が観音像を彫刻し観音堂とし祀っていましたが怪火にあい焼失しました。なぜか観音像は逃げ延びることができ、その場所に新たにお堂を建てたのだとか。現在、土地の人は「星の谷観音」と呼んで親しんでいる、星谷寺(しょうこくじ)です。

 

 伝説の丘への入り口は、北入口から小田急線に沿って僅かに上った所にあり、斜面を登っていくと通路沿いに3本の早咲き桜が見えてきます。この河津桜は満開を迎え、花の蜜が大好きな「ヒヨドリ」や「メジロ」が代わる代わるやって来て大盛況でした。「メジロ」は群れで動いていて、一羽が飛んでしまうと全部が同調して飛んでしまいます。通路なので三脚は遠慮した方が良さそうです。

 

 「メジロ(目白)」は、スズメ目、メジロ科に分類されていますが、スズメよりも小さく、約12センチメートルです。緑がかった背と暗褐色の羽根を持ち、雌雄は同色です。目の周囲に名前の由来にもなっている白色のアイリングがあります。世界的な分布は、インドネシア、日本、韓国、フィリピン、東ティモールです(☆)。アメリカ大陸やヨーロッパ大陸にはいない野鳥なのです。私たちはメジロを年中見ているので何も感じませんが、他国から来てオリーブ色の可愛い仕草をするメジロは、羨望の的かも知れません。メジロの撮影は動きが早いので追いかけるのが大変ですが色んな表情には癒されます。

 

 食性は雑食で、花の蜜や果汁を好み、雛を育てる時期だけ虫などを捕食します。花の蜜が多い早春、椿や梅の花などに良く見ることができます。花の蜜が好きなことから、「はなすい」や「はなつゆ」などの地方名もあり、メジロの呼び方は、室町時代の古くからということです(☆)。管理人は、野鳥撮影にのめり込む前、メジロとウグイスの区別が付きませんでした。何故なら「鶯色(ウグイスイロ)」や「鶯豆(ウグイスマメ)」の言葉に惑わされ、緑色のイメージから脱却できなかったのです。ウグイスを実際に撮影すると、あの綺麗な声とは裏腹に地味な色彩にがっかりしたものです。

 

注)    ☆印は、Webウィキペディアのメジロの解説を参照し、一部引用しています。「伝説の丘」に関する記述は、座間市教育委員会の解説を参照しています。

撮影場所;神奈川県座間市入谷西 県立座間谷戸山公園

撮影日;2022.3.11