大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の舞台・鶴岡八幡宮の源氏池に、眼から後頭部にかけ緑色の光沢を放つ「アメリカヒドリガモ(亜米利加緋鳥鴨)」が一羽、初めての渡来。冬鳥のオナガガモやヒドリガモに混じり仲良く遊泳。

 令和4年のNHK大河ドラマは、「鎌倉殿の13人」で今まさに佳境に入りつつあります。そんな鎌倉幕府の中心となった鶴岡八幡宮の源氏池には、冬鳥のヒドリガモやオナカガモがたくさん越冬しています。今年この中に初めて、アメリカ生まれの「アメリカヒドリ(亜米利加緋鳥)」が一羽、ゲスト出演をして野鳥撮影家たちを楽しませています。

 

 鶴岡八幡宮の源氏池の「中の島」には、源頼朝が旗上げをした時の守護神で現代のパワースポットにもなっている旗上弁財天社が有名です。この源氏池に、今年ヒドリガモやオナカガモに混じり、アメリカ生まれの「アメリカヒドリ(亜米利加緋鳥)」が初めて渡来しました。管理人は、アメリカヒドリの渡来情報を得て、市川市のじゅん采池公園や葛飾区の水元公園を訪ねたことがあります。じゅん采池公園ではアメリカヒドリ雄のエクリプスでしたが、2020年11月、浦安市の日の出三番瀬で成鳥の雄に出会うことができました。「アメリカヒドリ(亜米利加緋鳥)」をこんな間近で撮影できたのはラッキーです。

 

 「アメリカヒドリ(亜米利加緋鳥)」の分布や繁殖地は、北アメリカ中部から北部で繁殖し、冬季は北アメリカ南部から中央アメリカ、西インド諸島に渡り越冬します。日本には冬鳥として1~数羽が殆どで、毎年渡来が確認されています(☆)。管理人は、2020年の冬、日の出三番瀬でヒドリガモの群れの中に一羽単独で確認しました。

  体長は、45~56センチメートルで翼開長は、76~89センチメートルです(☆)。雄の成鳥は、頬から頭頂にかけて淡いクリーム色をしており、眼から後頭部にかけて光沢のある緑色をしています。目の周囲は黒く、頬は黒褐色です。胸から脇は赤褐色で下尾筒は黒色をしています。雌の成鳥は、全体が褐色で頬の部分がやや灰色、クチバシは雌雄ともに青灰色で先端が黒色です(☆)

 

 越冬地では湖沼、河川、内湾などに生息します。海水よりも淡水を好むようです。食性は植物食で水面に浮かぶ植物の葉や茎、根、種子などを採食します(☆)。観察していると、社務所の傍で、パン切れなど餌をあげる人がおり、近づくとその周りに一斉に寄ってきますが、「アメリカヒドリ(亜米利加緋鳥)」は目もくれませんでした。

 

 NHK大河ドラマの「鎌倉殿の13人」は年内で終了しますが、源氏池の「アメリカヒドリ(亜米利加緋鳥)」。餌も豊富で環境も良いので長期逗留をしてくれると良いのですが

 

 注)    ☆印は、Webウィキペディアの「アメリカヒドリ」の解説を参照し、一部引用しています。 

撮影場所;神奈川県鎌倉市 鶴岡八幡宮

撮影日;2022.11.30