三郷市と流山市を跨ぐ江戸川河川敷に、冬鳥の「コミミズク(小耳木菟)」のペアが仲良く越冬。このペアは、白昼堂々土手の斜面を低空で飛翔し獲物を探知、野鳥カメラマンに大サービス。

 これまで、渡良瀬遊水地の河川敷などで「コミミズク(小耳木菟)」が見られることは良く知られておりましたが、都会のど真ん中である江戸川に飛来している個体がいます。ペアで入っており、狩りは別々に行動していますが、一緒に行動することもあるようです。フクロウは、夜行動しますが、このペアは日中から狩りを行っているので驚きです。

 

 「コミミズク(小耳木菟)」のペアは、三郷市と流山市を跨いで流れる江戸川の河川敷に出没してくれます。普通、夜行性のフクロウの仲間なので夜出没するのかと思いきや、このペアは白昼堂々、土手の斜面を低空で飛翔し獲物を見つけています。「コミミズク(小耳木菟)」の食性は動物食で昆虫や小型の鳥類、小型の哺乳類を食べるとのことです(☆)。土手など草地にいる昆虫などは暖かい日中が活動の場なので、日中の方が獲物を見つけ易いのかも知れません。

 

 管理人が初めて「コミミズク(小耳木菟)」を撮影したのは、米軍横田基地のある瑞穂町です。基地周辺にはネズミが多いのでそれを目当てに「コミミズク(小耳木菟)」が越冬場所として選んでいるということを聞ききました。今回訪ねた江戸川の河川敷には満足する食糧があるのかいささか疑問です。というのも件の「コミミズク(小耳木菟)」は、土手やグラウンドを斜面や地面すれすれで低空飛翔を行うのですが、地面に降りることはなく空振りが続いているように見えるのです。

 

 「コミミズク(小耳木菟)」は、日本には冬季に越冬のため、沖縄県を除いて全国的に飛来する冬鳥です。全長は、38.5センチメートルあり、頭部から背面の羽毛は褐色をしています。腹面の羽毛は薄褐色で暗褐色の縦縞が入ります。虹彩は黄色く、外耳状の羽毛は短く小さい。この羽毛の小さいことが和名の由来になっています。「コミミズク(小耳木菟)」は、草原や湿地などに生息し、単独もしくはペアで生活します。冬季は小規模な群れを作り集団で眠ります。以前訪ねた瑞穂町では、群れで行動していました。夜行性の反面、昼間活動することもあります。地上に降りたり、杭などに止まって獲物を探知していることが多いとのことです(☆)。食性は前述したとおりです。

 

 見渡すところ江戸川の河川敷は、ネズミは少ないもののモグラは多そうです。江戸川の土手の上はサイクリングロードになっており、往来も激しいので衝突事故の無いよう注意して欲しいものです。仲良しのコミミズクのペアには、栄養を蓄え元気にこの冬を乗り切って欲しいと願っています。

 

注)    ☆印は、Webウィキペディアのコミミズクの解説を参照し、一部引用しています。

撮影場所;埼玉県三郷市三郷一丁目  江戸川河川敷

撮影日;2023.1.30